お猫様が救世主だった件につきまして
バトル
結局、祝賀パーティーは欠席して静養に専念した。
あれだけの規模のバトルはやっぱり消耗が激しくて、丸1日起きることができなくて。それから3日間は養生しろと部屋から出るのを禁じられた。
5日ぶりに下町に出たものの、あちこち顔が知られて追いかけられる。仕方なく変装して1週間ぶりに教会を訪れると、神父様に気になる話を聞かされた。
「あたしのことを訊き回ってる人がいる?」
「はい。人相絵まで出してきまして……これですが」
人相絵……どんなものだろうと覗いてみれば。
口が裂けて牙がのぞき、毛むくじゃらで目が爛々と輝くどこかのモンスターが描かれてた。
…………。
「あの……これであたしだと?」
「違いますか? わたくしは瓜二つだと……無論、あなたの話はしてませんよ?」
「はあ……」
神父様……キリッと真面目な顔なのに残念だ。メガネの度数……絶対合ってないでしょう。