妖しの姫と天才剣士
悪戯
「…………?」
目が覚めるとぱちっと眼を瞬かせる。
ここ、どこだっけ?
いつもの物置とは全く違う。広いし。
それに、何か温かくて、重いものが乗っかってるような……。
そっちに視線を向けると……
「そ、そう……!」
声を荒げかけた私は慌てて口を塞ぐ。
乗っかってるのは総司の腕。
そうだった。私は昨日ここで寝たんだ。
すっかり忘れてたけど。
起こさないようにそっと起きよう。
「ん…………んぁ?」
「ひょえっ!」
布団を出たぐらいで後ろから声が聞こえてきた。
変な声が出て、後ろを振り返ると。
「め、覚ましたんだ。総司」
「? …………あぁ、茅野ちゃん?」
ちゃんと私の事が分かる。
目も覚めたみたいだな。少しボケってしてるけど。
何て思っていると。
「えぇ…………?」
「んん〜〜……」