妖しの姫と天才剣士
「…………」
ゴツッ!
「え、ええ⁉︎ そ、総司⁉︎」
ご、ゴツッ! ってすっごい音したよ?
何で、机に頭打ち付けたの?
赤くなった額は痛々しくてオロオロしてしまう。
「ほ……本当だよね⁉︎ 嘘とか言ってない⁉︎」
私と同じことを言ってんじゃんか!
「何でここで嘘言わなきゃいけないの?そ……いや、何でもない」
そんなに私の事信じられない? と言おうとした口を慌てて塞ぐ。
信じるとか信じられないとか私が言えない。
「茅野ちゃん」
呼びかけられて顔を上げた。