妖しの姫と天才剣士



「…………」



ゴツッ!



「え、ええ⁉︎ そ、総司⁉︎」



ご、ゴツッ! ってすっごい音したよ?


何で、机に頭打ち付けたの?


赤くなった額は痛々しくてオロオロしてしまう。



「ほ……本当だよね⁉︎ 嘘とか言ってない⁉︎」



私と同じことを言ってんじゃんか!



「何でここで嘘言わなきゃいけないの?そ……いや、何でもない」



そんなに私の事信じられない? と言おうとした口を慌てて塞ぐ。


信じるとか信じられないとか私が言えない。



「茅野ちゃん」



呼びかけられて顔を上げた。


< 179 / 307 >

この作品をシェア

pagetop