妖しの姫と天才剣士



「どうしたんです? 土方はん。何の用どすか?

わいに興味があるとは思えんけどなぁ〜っ」



え?


えっと……山崎さん……だよね。


いつもとの差が大きすぎて……。


無口で、殆ど喋らない山崎さんは一体どこに?



「……辛くねぇか? 今ぐらいその役やめても良いんだぜ?」

「…………ずっと演じてないとボロが出そうになるんですよ。

結構大変なんですよ? この役。お調子者ですし」



疲れたように溜め息を吐いた山崎さんは胡座をかいて座り込んだ。


その横に移った影梟さん。水狐さんも斉藤さんの隣に移った。


こうやって見るとやっぱり妖と使い主似てるなぁ。


寡黙な斉藤さんたちに無表情の山崎さんたち。


土方さんたちは正反対の様で似てるんだよ。


総司たちは言わずもがな。



「で、早速話をさせて貰いたいのだが良いだろうか」

「ああ、構わねぇよ。人払もしといたしな」



いつの間に!


そう言うの手回し早いんだよね。大方今さっきの隊士に頼んだんだろうけど。


あと、山崎さんの手にいつの間にか呪符握られてるし。


それが結界の役割果たしてるのか?


私には全然分からないけど。


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