妖しの姫と天才剣士

報告





「––––––––––です」



私の話で近藤さんは驚きを隠せていない。


私の隣にいる総司も普通にしている様だけど動揺してるのはわかった。



「まさか、芹沢が妖に取り憑かれている……だと?」

「どうやらそうらしい。新見の方もな」



私にはとって意外だったのは、思っていたよりも土方さんが驚いていない事。


普通、妖が取り憑いているなんて聞いたら近藤さんみたいになる気がする。



まぁ……彼だったらあり得なくも無いのかもだけど。


何にでも動揺しなさそうだ。


……それとも、最初から知っていた?


その可能性はかなり低いと思うものの、それが本当だったら結構拍子抜けだ。


私が焦る必要もなかったじゃないか。



「本気で考えなければならないな」



険しい表情をした近藤さん。



「これ以上新選組の悪名を広げる訳にはいかない……」


考える事は皆同じの様だ。


この状況をどう打開するか。


まだ新選組に入って日が浅い私でもそう思うのだから他の三人はもっと考えているに違いない。


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