妖しの姫と天才剣士
「なぁ、近藤さん」
「? 何だ、トシ」
「新見の事は俺に任せてくれ」
その発言は意味深だった。
それとも、その先も……?
「分かった。任せたよトシ」
近藤さんはそれを悟ったのかは分からない。
けど、土方さんを信頼して、任せる気でいるのは確かだろう。
そうなれば一兵の私が口を挟むことなんて意味がない。
「じゃあ、私は八木邸に戻ります。また、何かあったら来ますんで」
「ああ。今夜の報告は絶対じゃねぇ。何も無ければ来なくていいぞ」
「分かりました」