交わらない赤い糸
ー紫耀sideー




「朝からうっさいわ〜」


「なぁ?昨日、りさからLINEでめっちゃ自慢されてんけど。ほら」



…げっ!



てかLINE交換してるんやな。



廉に見せられたんは、ハートいっぱいの俺との話を自慢するりさと、あーねだけの廉のLINE。



「なぁ、あの人抱いた?」


「…あの人?」


「美央さんって人」



ムギュッ



「…!?って〜…」


廉の鼻をつまんだ。



めっちゃ痛がる廉。



「バーカ。誰があんなブス抱くんや」


「ほなさ、俺本気で狙ってもええやんな?」


「…お前本気か?あれやで?笑」


「かわええやん。紫耀に一途なとことか?」


そう言いながら、廉はスマホを俺に見せた。



…何撮ってんねん。



俺が服を選んどる時、アイツはずっと俺の方を見てた。



「ほな、今日行ってくるわ♪」


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