交わらない赤い糸
「…っっ///」



思い出しただけでも顔が赤なる。



あんなとこで、私…平野と…///



「あー!!///」



枕に顔を埋めて一人でテンション上がっていた。



でも電話って…



いつでも待ってるとか言われたけど、仕事やったら…



ヒョイッ



ピッ



「あっ!」


夏目くんが私のスマホを取り、画面に表示された着信をタップした。



「ちょっ!え!?」


「スマホと睨めっこしとらんで、さっさとかければええやん」



prrrr…



お、鬼や…。



ピッ



「…もしもし?」



トーンの低いアイツの声が聞こえた。



「も、もしもし…」


「…なんや。お前か」



かけろって言うたんそっちやろ。



「…何か話してやー」


「は?お前が話せば?」



…この人…私の事ほんまに好きなん!?



「分かった。用ないからもう切るわ」


「…あぁ」



引き止めへんのかいな。



「…ほんまに切るで?」


「はよ切ったら?」



うっ…



もうええ。



もう絶対自分からかけん。



「声、聞きたかっただけやから」



ヒュー



ドーンッ



ゴロゴロガッシャーンッ!!(脳内BGM)



「えっっ…///」



「んじゃ、おやすみ」



ブチッ



…反則やて…


「うわぁー。リア充やな」



じゃがりこ食べながらこちらを見る夏目くん。



この人ずっと聞いてたんか?



「美央、顔キモいで?」


「嘘!?」


「嘘っ。でもさ、」


「え!?もぅー!ん?何?」


「平野君があんな性格なんは、何かあったんちゃうん?」



…そうなん、かな…?
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