交わらない赤い糸
「……」



ブルッ



布団を羽織ってても、今日は冷え込んでた。



「…冷たすぎたかな…?」



ソファーなんてもっと寒いのに。



ガチャッ



「…平野?」



布団を羽織ったままリビングに行くと、平野はソファーベッドで寝てた。



「……」



「…ケホッ…」


「……」



明日も仕事って言うてたっけ…。



風邪引いたら困るやんな…?



フワッと布団を平野にかぶせた。



よしっ。



これなら文句言われんやろ。



グイッ



「…え!?」



平野に腕を引かれ、私は布団の中に引きずり込まれた。



ちょ、え?へっ…///



「……zZ」



…寝てるん?



寝ぼけてん?



「……っっ///」



口を少しだけ開けてスヤスヤと眠る平野。



その顔が近くて、胸がこそばゆかった。



いつもより寝心地が良くて、平野の腕の中で私は深い眠りについた。



チュンチュン…



「…んっ…」


「……zZ」


「……っ!?」

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