交わらない赤い糸
ギュッ…



私の身体を強く抱きしめた。



「…お前にいっぱい背負わせてごめん…」



私は、涙を流しながら顔を横に振った。



「…撮られたらどうすんっ…」


「お前となら撮られてもええけど?」



…平野や、笑



強がるその言葉が嬉しくて、平野を抱きしめた。



「…平野、何か素直になったね、笑」


「は?俺は元から素直やわ」



ゴツっと私の頭に自分の頭をぶつけてきた。



いったー…



…夢とちゃう。



平野が…



平野が私の前で笑ってる。



「…平野」


「…何?」


「いい?一回しか言わんからちゃんと聞いててな?」


「…私、平野が好き」


「……」


「平野が辛い時、誰よりもそばにおりたいし、平野が嬉しい時、一緒に笑いたい。他の子よりも、ずっと、ずーっとそばにおりたっっ…」



カツッ…



私の言葉を遮って、平野は…



私に、キスをした。



「…俺もっ…」


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