交わらない赤い糸
ーエピローグー
ワーワー…



一度だけ軽く触れたキス。



たった一度。



「…顔赤いで?笑」


「あ、赤くないっ!!///」



そう言ってる平野も、耳が真っ赤やった。



「…今日から俺の女。だから俺だけ見とけ」


「…言われなくても、平野しか見てへんで」


「…っっ///」



平野のかわええとこ。


いつも口が悪くて、上から目線なのに、たまに顔を真っ赤にして照れるとこ。



「…増えた」


「何が?」


「…何もなーい、笑」



終盤のパレードを、手を繋いで一緒に見た。



「…俺、今東京に住んでるからしばらくまた会えんわ」


「…大丈夫やって。大学卒業したらそっち行くから、笑」


「ほな、それまでデビューせな、な!」



短いようで、長いような2年間。



「信じてるもん、運命ってやつ」


「ははっ、笑」



なっ!?



笑われた…



「運命っつーより、お前とおりたいから、おるんやって」


「…そうかも」



雪の降るディズニーランド。



人混みの中、また平野が私にキスをした。



「幸せにするから、待っといてな?」


「…待っとくよ」



次は、どんなに離れても大丈夫な気がした。



だって今は、赤い糸が交わってるから。



ーおわりー
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