鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「美空、こっち向いて」

「ん?」

俺はきょとんとこちらを向く美空を素早く抱き寄せて、キスをした。
きゃあっと、クラス内から声が上がる。

「あいつ、なんだ?!」

「席が隣ってだけでも羨ましいのに、立花先輩になんてこと!」

廊下からも、声が上がった。
それも、雄叫びのような激しいやつ。

委員長が慌てて入口を閉めて、鍵をかけた。
廊下側の列のクラスメイトも、それに習って窓をしめて鍵をかけた。
あまりに外からの目線がきつくて、カーテンも引いたようだ。
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