鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
はぁ……。
今度の席替えのとき、二人を窓際に移そう。
うん、そうしよう。
教室の真ん中は、ダメだな。

「もっと恥ずかしい……」

それはそうだろう。
俺もそう思う。

立花は、懸命に瀬田の腕から逃れようと、胸を押したりしていた。
が、びくともしない瀬田に、力ではかなわない、と諦めたらしい。
顔を上げてじっと目を見て「やめてよ」と、言った。

あ、それ、瀬田にとっては逆効果じゃないか?

「可愛いな、美空は」

「……っ!」
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