鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「え? 優斗?」

父さんも写真を覗き込む。

「まぁ~! お似合いねぇ!
この子、どこのお嬢さん?」

「凄い衣装だなぁ、演劇にでも出たのか?」

「演劇じゃなくてカップルコンテストだよ、父さん。
こいつ、優勝したんだよ?」

「優勝?! あらぁ、凄いじゃない!
優斗ったらそんなこと一言も言わないんだから!」

カップルコンテストでウエディング衣装を着て優勝しましたよ~、なんて。
恥ずかしくて親に言えるかってんだ。
俺は騒ぐ家族を無視して、黙って野菜炒めをを口に運ぶ。
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