鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「美空、返事は?」

いつも冷静で堂々としている瀬田君の表情が、少し緊張しているのが見て取れた。
わ、瀬田君も、緊張とかするんだ。
硬い表情もカッコいい。

「……うん……」

瀬田の、お嫁さんにして?
と、魔女ちゃんは恥ずかしそうに呟くように、返事をした。

「美空、俺、幸せ。
ありがとう……!」

瀬田君は、綺麗な笑顔を浮かべていた。
それはもう嬉しそうに目を細めて。
暖かな眼差しを、彼女に注いでいる。
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