鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「では、大丈夫だと返事しときます」

瀬田はそう言って、席に戻っていった。

「店長、どうしてそこまで優遇するんですか?
瀬田が抜けたら大変ですよ?」

俺は気になって、店長に尋ねた。
今日だって、今も瀬田には時給が発生している。
なんとなく、ずるくないか?

「宣伝になるからな。

あの取材班、式場モデルに使いたくて、伝説のウエディングカップルを探していたらしい。
それが瀬田たちだったのには驚いたが……」

店長はクーポン券を弄びながら、言葉を続ける。
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