鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
冬休み、バイトの日程を調整して、行こう。
美空と二人っきりの、温泉旅行。

本当に、楽しみだ。

「お~い、優斗、辞書かしてって、え~~~?」

突然ノックもせずに現れた兄貴。
硬直している。

美空は俺の胴に腕を回したまま顔を向けて。
俺は頭を撫でたままの格好で。

「あ、雅斗お兄ちゃん……。
こんにちは」

え、美空、そのまま挨拶しちゃう感じなの?!
しかも言われた通りに、未だにお兄ちゃんって呼んじゃってるの?
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