鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「瀬田のことが……。
好き、から、大好き、に、なったから、かな?」

え、何それ。
瀬田君の溺愛っぷりに当てられすぎておかしくなったの?
美空がそんなこと、言いだす日が来るなんて……。
驚いた。

「ちょっと、ちょっと待って、美空……。
わたしの脳みそが追いつかないから……」

小首を、ん? とかしげて私を見つめる瞳は、いつもと同じだ。
同じだけど、やっぱり違う。

そうか、そうだったのか。

美空は、少女の恋の感覚から、女の愛の感覚に目覚め始めたってことなんだ?
それもそうよね、あれだけの強い愛情を一身に受けていたら、目覚めないわけが、ないのかも。

てかもう二人は、好きとかじゃなくて、愛してる、とでも言い合っていそうだ。
うわぁ、想像しちゃった。
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