鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「あの、あのね、美空。
納得はしたけど、わたしすっごく驚いた!」

この鈍感マイペース娘が、愛を語る日が来るなんて。
本当、驚きだ。

「え? いつ、から……。
そう思うように、なったの……?」

「こないだ……。
ほら、二人で温泉旅行行ったとき、から、かな?」

親友の変化に、ついていけない。

「へ、へぇ……」

間抜けな声が、わたしの口から漏れた。
驚きすぎて、これはもう仕方ない。

「ありさに言われて考えて、もしかしてそれでかなって思ったんだけど……。
違う?」

きょとんと聞かれても、困るものは困る。
さすが天然鈍感マイペース……。

「い、いや、そうだと、思うよ……?」

何故かわたしが恥ずかしくなってしまった。
二人はもう、恋から愛に、進んでるんだと、あたしはそっと、美空の顔を見つめながら、思った。

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