鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「この辺って聞いたような気がするんだけど……」

「母さん、曖昧な情報だなぁ。
それっぽい建物、今のところ見当たらないじゃん」

「えぇ~?
きっと、近いと思うのよ?
近くまで来てるはずなのに、このまま帰るなんて、悔しくない?」

えっと、喫茶、空色は……。
キョロキョロと辺りを見渡す女性の声に、私は反応した。
わたしが今、目指してる場所だ。

「あの、わたし、今からそこに行くんです。
良ければ、ご案内、しますよ?」

わたしは、女性と、同じ高校の制服を来た男子に、声をかけた。
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