お気に入り同期と恋人ごっこ
【乾杯】
まるで飲み会のように恵夢とグラスを
合わせる。
「さっきのさ~どーなってんの?」
「さぁ?」
「さぁ?って・・・
最近 あんたたたち
何気に仲良く見えてたから
付き合い始めたのかと思ってた」
「それならそれってちゃんと
説明するよぉ~
ごめんね!期待にそれなくて(笑)」
仲良く見えてたのか。。。
実際 自惚れて勘違いしそうに
なるくらい一緒に居た・・・かな?
「それで?恵夢は?
愚痴でも!って言ってたじゃん」
「愚痴と言うかね・・・
うーん・・・えっとぉ~」
なかなか言い出さない
こんな恵夢も珍しい。
「もー!はっきり言いなさいよ」
「実はね
あたし会社を辞めようかと思って」
恵夢の口から出たのは
想像もしてなかったことで
『はぁ?』の後の言葉が出てこない。
恵夢が・・・やめる?
「本気なの?何故?
誰かと揉めた?
苛められた?」
「いじめとかないし!
もし そんなことがあったら
倍返ししちゃうし」
まぁ・・・確かに
そんな柔な恵夢じゃないかな。
「もー!勿体ぶらないでちゃんと
話してよ」
「実はね 結婚するの!」
「ふーん結婚ね!はいはい
・・・・・・えっ?
・・・・・・えっ?????」
あたしの声が大きかったのか
回りの人の注目を浴びた。