お気に入り同期と恋人ごっこ
誰にも言わないでねと念を押して
あの日のことを話した。
「嘘ぉ~!」
第一声はこれだ。
「絶対記憶ないはずないじゃん!
ベロンベロンに酔ってたのなら
まだしも・・・
あんたんちのアパートも
タクシーのおじさんに説明してるんでしょ?」
「無かったことにしたかったのかな?」
「わかんないけど 何かそれって
やり逃げと同じじゃん
奥野さんにあの日のことを
言ってごらんよ
『そんなことあった?覚えてなくて
ごめんね』って言うんじゃないの?」
「だから言えないのよ」
「その日から奥野さんは朱音に対して
変化あるわけ?
気まずそうとか?」
「ないない!以前と変わらず・・・」
「最低!奥野さん見損なっちゃった
朱音はそんな恋愛似合わない
もっと大切にしてくれる人
この世にいっぱいいるよ」
「いいの!あたしが勝手に
好きなんだから
だってあたし嬉しかったんだもん
奥野さんとそうなったことが」
「そんな関係あんただけじゃないかもね
工藤さんもその一人とか?」
「マジ止めて!冗談でも聞きたくない」
「奥野さんの見る目が変わったわ」
言わなきゃ良かったと思うこと半分
今までは何でも話してたから
内緒にしてることが少し嫌だったから
スッキリしたのが半分。。。