お気に入り同期と恋人ごっこ



確認書類を提出して
ロビーに居た奥野さんを発見。


あたしから誘おうと思って
『ねぇ~』と声をかけようと
思った瞬間 その言葉を言うことが
できなくなった。


理由は・・・


「奥野さーん!ここに居たんだぁ~
探したのにぃ~
ねっ!ご飯行きましょ~」


そう・・・工藤さんが
そばに来たのだ。


また今日も?
最近多いよね・・・。


「今日はちょっと」


断ってる奥野さん。


「そっか それなら明日はどう?」


「うん・・・明日なら」


「了解!!!
じゃ お疲れ様~」


「お疲れ」


工藤さんは帰ったのに奥野さんは
まだ帰らないようだ。


「おい!隠れてないで出てくれば?」


あたしが居たのに気づいていたようだ。


「はぁ?隠れてませんけど?」


「じゃあ そこに急に立ち止まってないで
通ればよかったんじゃない?」


「通っちゃ迷惑かと思ったの!
別にそんな・・・隠れるとか・・・」


もぉ~泣きそう・・・。


「心配すんなって!
工藤とはそんな仲じゃないし」


あたしの頭をヨシヨシとした奥野さん。


その言葉 まるで彼女に言ってるみたいだよ?
勘違い女になっちゃうよあたし。


「あまりそんなこと軽々と言わない方がいいよ
あたしだから冗談として取ることできるけど
世の中の人は本気に取るよ?」


「えっ?何が?」


工藤さんとのことを何もないから
心配するなって言ったこと。。。だけど?


どういうつもりで言ったのか
わかんない。





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