お気に入り同期と恋人ごっこ
キュンとしたのも束の間
「こいつはお前とは合わないよ
バカだし鈍感だから」
とまたあたしを貶した。
「お前失礼だな~
女の子によく言うよな」
「あ・・・大丈夫です
いつものことで慣れてるので」
大丈夫じゃないけど
大丈夫と言ってないと泣いちゃいそう
号泣しちゃいそうだもん。
「マジで気に入ったよ
連絡先教えてよ」
「竜也やめとけって」
「お前に聞いてないだろ!
何ちゃん?教えてよ」
「朱音です・・・
あたし・・・好きな人がいるので」
「えー!そーなん?
その人とは?告白とかは?」
「するつもりは・・・」
まだあたしが話しているのに
奥野さんが口をはさんだ。
「お前 何マジに答えてんの!
それに竜也 向こうで友達が
待ってんじゃないの?」
「あ・・・そうだな
朱音ちゃんまたね!」
友達さんは自分の友達の元へといってしまった。
「バカで鈍感なやつですみませんね」
「あいつさぁ~ツレだけど女癖悪いから
一応守ってやった感じ」
そうなんだ・・・とは思っても
貶すことないじゃない?
「工藤さんにも同じ事を言ったの?
あの人も貶したの?」
「貶す?貶したつもりはないけど?」
「わっ!最悪な人ぉ~わかってない!」
「工藤とオレが居たって何でわかった?」
「可愛い子って言ったから」
「正解だけど・・・訳ありだし
工藤のときは竜也は紹介しろとは
言わなかったしね」
うん?また勝った?
工藤さんよりあたし???
「まぁ~上野は
すぐに堕ちそうだと思ったのかな」
もー!一言多いいし!この人!
訳ありって何よ。
でも もうそこは
追及しなかった。