お気に入り同期と恋人ごっこ
最悪の結果


今日はバスケの日
奥野さんのプレーする姿を見るのも見納めか・・・
そう思っていると


「今日が最後となると
やっぱり寂しくなるな」


奥野さんは奥野さんで同じ様なことを
思っているようだった。


「寂しいなら続ければいいのにぃ」


「そう思ったんだけど
青葉の人たちとは気を使うんだ」


「誰とプレーしても気は使うんじゃないの?
気を使わなく済むなんてないでしょ?」


「何て言ったらいいのかな?
なんとなく気が重いというか・・・」


「ふーん全然わかんない」


「わかんなくて結構!」


その言い方と態度にカチンっときたあたし。


「ムカツク!」


つい出てしまうあたしの悪い癖。


「最近さぁ~上野ってムカツクと言うのが
口癖?」


数日前も言ったっけ・・・
工藤さんと何があったか尋ねると
内緒って。。。


もぉー!嫌なことを思い出すじゃん!


「口癖ではありません
奥野さんがムカツクようなことを
言うから~」


「えぇー!オレのせい?
オレそんなムカつかせるようなこと
言いませんけど?」


運転しながらあたしの方を向いて
意地悪げな顔を見せる。


「自分でわからないなんて
最悪ですねっ!」


「そうです・・・か
はいはい」


「もっ!!!前を向いて
運転してよ!危ないったら」


「上野は面白いわ
ほんとに・・・まじで」


面白い・・・か
心の中で大きなため息をつく。


ふと思った
こうして休日に奥野さんの車で出掛けるのも
恋人ごっこするのも・・・
すべて今日で終わり。。。


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