お気に入り同期と恋人ごっこ


「好きなやつがいたのに
太田さんと付き合うのか?」


「見込みのない人より大切にしてくれるって
言う太田さんの方が幸せになれると思うし」


「女ってそんなに切り替え早いのな
わかんねー!」


待って!
何でそんなにあたしが言われるの?


「奥野さんだってコロコロ女を変えてたじゃん
その度にあたしに愚痴こぼしてたじゃん」


「そんな頻繁じゃねーだろ
迷惑だったってことか?」


「そーじゃないけど」


聞かされてたあたしはその度にショックだった。


好きな人の恋ばな・・・。


「まぁ上野は好きでもない男と
寝れるんだからな」


・・・あの日のこと?
記憶があったの?


「ち・・・違う!それは!」


好きだったから
こんなチャンスはないと思って・・・。


「まぁ 人のこと言えねーなオレも
酔った振りして好きでもないのに
女に手を出すんだからな」


好きでもない女・・・。


終った
あたしの恋は終った。


「太田さんには黙っててやるから
もう他の男と寝るとかすんなよ
オレがお前を見る目が変わるからな」


そんな・・・
あたしを恥女扱いした奥野さん。


「あ・・・あたしは!!!」


奥野さんのことが好きだから
好きだから・・・そんな関係になって
すごく幸せだったのに。。。


「帰って!」


「言われなくても帰る!
どーせ太田さんを呼ぶんだろ」


「関係ないでしょ」


奥野さんは帰っていった。





< 126 / 165 >

この作品をシェア

pagetop