お気に入り同期と恋人ごっこ


「それってさ 奥野さん怒ったから
あんたにそう言ったんじゃないの?
売り言葉に買い言葉ってあるじゃん」


「それはあたしのことを好きな場合でしょ?
好きでもない女ってはっきり言われたからね
あ~立ち直れない・・・」


「うーん・・・
何か腑に落ちないと言うか・・・」


「あっ!いい忘れたけど
奥野さん彼女出来たから
青葉電工の常務の娘さん
超可愛いからね」


「はぁ???その子の事を勧められて
嫌だから断る理由に朱音を
恋人役にしたんでしょ?」


「始めはね!でも写真を見せられたときは
嫌だったらしいけど会ったときに
気が変わったんじゃないの?
それに工藤さんとも最近おかしいんだよね
こそこそしてさ」


「いやぁ~信じらんない
そんなやつは忘れなさい!
朱音は可愛いんだから
いい人できるって!
いいじゃん!元カレ
カッコいいし包容力ありそうだし」


「誠との復縁はないよ」


「そんなに言い切れるのはどうして?」


「あたし・・・奥野さんが
好きだから・・・」


「はぁ???バカじゃないの?
あんな女タラシのどこがいいのよ!」


「だって・・・」


「だってもくそもないわ!!!
今日はとことん飲んで忘れなさい!
怒るよあたし!」


「あまりヒートアップしないでよ
お腹の子供に悪いよ?」


「ヒートアップさせてるのは誰よ!」


「あたし・・・ですね
あはは ごめんごめん」


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