お気に入り同期と恋人ごっこ
「あはは」
「何があったの?」
「工藤さんに奥野さんに渡してほしいと
頼まれた封筒をデスクに
置きっぱにしてしまったの!」
「もー!バカだねぇ~
ボーと してたんじゃないの?
それでどうするの?」
「奥野さんが取りに行くって!
顔も見たくないって言われちゃった
あはは ウケる!あはは」
笑って誤魔化してるのに
「笑うな!そんなこと言われて
よく笑えるね 神経疑うわ!」
「あたしだって笑いたくないよ
でも嘘笑いでもしてないと
あたし立ち直れないもん」
「あ~あ あたしも
バカな友達を持ったもんだ」
「ホントに!
なんで茶色の封筒をすぐに渡さなかったんだろ
いやんなっちゃう」
「ほら!飲め飲め!」
恵夢にすすめられて飲んだが
意識を無くしたのは次の缶を開けてからだった。
「起きろ!!!」
身体を揺すられて
目を覚ますとまず恵夢の部屋だったことに
驚いた。
「あ・・・おはよう
ごめんね
結局泊まっちゃって」
「いいけどあんたいい加減にしてよね
笑ったり泣いたり
疲れちゃったあたし」
「泣いた?あたし?」
「鏡見てごらんよ」
ほんとだ!目が腫れてる。
「仕事なのに最悪!」
「厚化粧したら?」
「もー!いいし」
もうどうでもいいや!
ほぼ開き直り!
会社では奥野さんに謝って
『もー!いいわ!』
って呆れられるわ・・・
最悪だった。