お気に入り同期と恋人ごっこ


「奥野さん・・・今伊藤さんから聞きました
工藤さんの妹の学校にあたしの
Tシャツを薦めてくれたんだってね」


「ほんのお礼
上野には世話になったからね
いろいろと毎回バスケに付き合わせたし
その恩返しのつもり
でもさ 工藤さんから預かった封筒を
忘れるとか予想外だったよ!
締め切り迫ってたし!」


「あれは何だったの?」


「注文数と表面に印刷する学校名と
個人名を書いたものだったんだ」


「そーなの?わっ!
あたしって・・・どんくさいね」


「今頃気づいたのか?その性格!」


「酷い~!!!わかってます
自分の性格ですから・・・」


「今更だけど 工藤さんと訳ありとか
言ってたのはこの事だったんだ
ビックリさせようと思ってね」


「だから内緒とか言ってたの?」


「そう・・・でも上野は
オレと工藤を疑ってたよな」


「まぁーね」


「やっと違う!って証明できたけど
もう どーでもいいか今更」


「そうだよ!
美也子さんには誤解されないようにね
あたしとは立場が違って
本物の恋人なんだからね」


「上野に説教されたくないねぇ」


「あっ・・・ごめん
あたしが言えることじゃないね」


いつまであたしのことを
男好きのレッテルを貼ってるんだろう。。。


あたしに説教されたくないって言うのは
そういう事だよね。


あたしの取り方が変なのかな?













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