お気に入り同期と恋人ごっこ


「おっ!そう言えば
来週また青葉電工さんが来るらしいな
聞いてない?」


・・・聞いてない
連絡してないし。


「そんな話はしてないなぁ・・・」


「太田さんは関係ないのかな?
でも監督としてまた来るんじゃないのかな?」


「聞いてみるよ
どこを直すのかな?」


「地下だってさ」


「あ~倉庫ね!」


「倉庫だけ予算の関係で
残してたらしいよ」


「そっか・・・」


誠が来るとなればヤバイなぁ~。。。


奥野さんはあたしが
誠と付き合ってると思ってるし
誠は奥野さんとあたしが
付き合ってると思ってるし。


でも美也子さんとのこと誠知ってるよね?
知ってないのかな?
知ってたら『どーなってんだ!!!』って
連絡は来るよね?


さっそく誠にラインをしてみた。


【またうちの会社に工事に来るんだってね】


【行くよー!
あっ!奥野くんと3人で飯でもどう?
あ・・・奥野くんが嫌がるかな】


やっぱり美也子さんとのこと
知らないんだ・・・
奥野さんももうバスケに行かないし
仲間の恋愛事なら知れ渡るだろうけれど
たかが上司の娘のことだもんね。


それなら!!!


【その事だけど・・・
お願いがあるんだ】


【オレに?】


【うん
すごくわがままで身勝手だと思うんだけど
実は・・・色々あってね
奥野さんと別れちゃったんだ】


【えっ?やっぱりあの日の事?】


【それだけじゃないんだけど
色々とね】


【あ~あいつって朱音が居ながら
他の子と飯に行ってたりしてたよな?
浮気されたか?】


【まぁ・・・話せば長くなるんだ】





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