お気に入り同期と恋人ごっこ


誠の車に乗ると すぐに
「ちゃんと説明して!
朱音 悪者みたいに
なってる感じじゃないか!」
と 聞いてきた。


「どこから話そうか?」


「他の事はいい!
大事なのは奥野くんのことだろ!」


「そんなに怒んないでよ
あたしだって・・・」


悲しいふりを見せないように
必死なんだから。


「恋愛感情がないって何?」


「奥野さんの言ったまま」


「朱音は?
朱音の気持ちは?」


「あたしは・・・
あたしも・・・ないよ」


「お前ら さっぱりわからんわ!」


「ただ頼まれただけ」


「頼まれた?」


青葉の常務が自分の娘と付き合わそうと
計画を立てててそのしつこい常務の誘いを
断るためにあたしに頼んだんだと説明した。


「他の人は本気になられたら困る!って
あたしなら本気にならないだろう?って」


「バカにしてんのか!あいつ!」


「まぁ~いいんだよ
どうせ暇だったし
いろいろ楽しませてもらったし」


「付き合ってないのに家まで来て
泊まったりすんのか?」


「泊まって・・・ない・・・」


「嘘言うな!前に奥野くんが泊まったって
いってたじゃないか!
まさか恋愛感情なくても身体の関係が
あるんじゃないのか?」


「ない・・・」


「アハハ オレには嘘つけねーぞ」


「ないもん」


「くそっ!あいつぶん殴ってやらないと
気が済まないな!」


「いいってぇー!
お互い了解済みなんだから」


「ほら!!!やっぱりな
頼まれただけでと言いながら
そんなことも要求してきたのか?あいつ」


あ・・・はめられた。。。





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