お気に入り同期と恋人ごっこ


「この後お疲れさん会をするんだけど
もちろん奥野くんたちも参加するだろ?」


常務が手掛けてるチームだから
もちろん常務が寸志を出して
会費は安くするっていうけど。


お金の問題じゃないんだよね
あたし・・・。


でも一応彼女なので帰るわけには
いかないよね。


と思ってると
「すみません
オレたちはここで失礼します」
と 奥野さんが断った。


「せっかく参加してもらったのに」


「いえいえ 何もできませんでしたし」


「そんなことないよ
君が居たからここまでやれたんだよ
なっ!みんな」


みんなも『うんうん』と頷いてる。


「そう言ってもらえて嬉しいですけど
今日は彼女に付き合わせてしまったんで
これから今度はオレが彼女に
付き合う番なので今日のところは・・・
また誘ってください」


丁重に断ると『そーかそーか
これからデートってことか
若いっていいな』
と常務が笑ってた。


そしてようやく解放されたのだった。




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