お気に入り同期と恋人ごっこ


結局 1階にコインランドリーがあったから
そこに洗濯に行くって。。。
お風呂だけ入らせて・・・だって。


「でも 寝る場所なんてないよ」


「そこにあるじゃん!」


指すのはあたしのベッド。


「はぁ?」


「この際 一緒に寝ればいいじゃん」


「ちょっとぉ~!」


すると 奥野さんは大笑い。


「そこまで非常識な男じゃないよ
今日は 寝なきゃいいじゃん
ゲームとかないの?」


「ありません!それにあたし
寝ないなんて無理!」


「ソファーで寝るから大丈夫
それよりさ
何かスエット的なものはないの?
上野の物で大きめのサイズの物とか」


『待ってよ』とクローゼットの中を物色すると
懐かしいものが出てきた。


mizunoのトレーナー上下が・・・
これは誠のだ。


泊まったときのために
置いてたもの
何度か着たから
ちゃんと洗濯して保管していた。


捨てられないわけじゃなかった
お父さんとか泊まりに来たときに
着ればいいし あたしが
ザックリと着たいときに
着ようと思って置いてただけ。


「これでもよかったら着る?」


「あれ?男物じゃん
護身用?なワケないよね
元カレのか?」


勘が鋭い!
でも認めない。


「違うよ~残念だけどお父さんの!
よく来るからねうちの両親」


「ふーん そう
そういうことにしておくか!」


そんなことどうでもいいけど
彼女でもない女の人のところに
平気で泊まれるの?
よくあることなの?
わかんない。


「ねぇ~奥野さんって
よく女の人のところとか
こうして泊まったりするの?」


勇気を出して聞いてみた。



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