私が幸せになるまで。
バイクに乗るのも初めてだから、もちろんニケツなんてした事なくて。
しがみついた時に香ったリョウマくんの香水が、やけに心地よかった。
カラオケに着くと、リョウマくんじゃない人が、私の隣に座った。
「かわいい」
「かわいい」
「かわいい」
嫌じゃなかった。
チヤホヤ特別扱いされるのが、一番心地いい。
斜め前にいるリョウマくん。
チヤホヤされているリョウマくん。
女の子に囲まれているリョウマくん。
私はやっぱり、リョウマくんがいい。
カラオケも終わり、バイクで送ってもらった帰りに、リョウマくんから連絡先を聞かれた。
こっそり、メールアドレスを教えた。
私だけ、三人全員から連絡先を聞かれていた。
みんなに悪いから、こっそり、交換。
そりゃあ、私が一番かわいいに決まってるもん。