私が幸せになるまで。




そんな時、また母の財布からお金を盗んだ。




いつも通り玄関を出ようとした時…




「ちょっと待て!」






バレた。




母の彼氏に。






「なんだよ。」



「今盗んだろ。お金。」



お札と一緒に、右ポケットに突っ込んだままの手を外に出す。





「とったよ。
で、何?」




「いいや、ただビックリしたから。
申し遅れたね。
今、お母さんとお付き合いさせてもらってる吉田シンジです。
よろしくね。」



ニッコリ笑顔を向けられたけど、嘘くさすぎた。

その男を睨み付けてから外に出た。






何あの男。

気持ち悪すぎんだけど。




寒気がした。


< 23 / 40 >

この作品をシェア

pagetop