遠くて近い君との距離。【続編】
するとふわりと香る優しい匂い。
はっと思った瞬間。
そっと後ろから温もりが伝わってきた。
「ただ〜いま!」
「っっ!!おかえりっ!!」
そっと離れた彼に今度は私から抱きついた。
おおおっと驚いた声を上げながら嬉しそうな声で笑った。
「ごめん。待たせて」
「もう!!!何ヶ月待ったと思ってる!!!」
「ん〜半年か。ちょうど」
「待ちくたびれた!!」
そう言う私に彼は強く私を抱き寄せた。
懐かしい彼の温もり。
直接耳に響く彼の優しい声。
笑ってる彼の顔。
彼はちゃんと隣にいる。
嬉しさのあまり1粒の涙が溢れ出た。
「今日はとことん俺のこと振り回していいからね」
「うん……」
「大丈夫。もうバイバイすることはないんだから」
「うん」
「これからはずっと隣にいれるんだよ」
「……うんっ!!!」
彼の胸に顔を埋めながら大きく頷く。