【完】恋のおまじないＮｏ．１
「ちゃんと西内には、説明したつもりだけど。だったらもっかい話すよ」



「そーいうことじゃないの！どうしてフったの？西内さん、桜庭くんのことが好きなのに！！」



「どうしてって、好きじゃないのに付き合ってるのが辛くなってきたからじゃん。それを押し殺してでも付き合った方がよかった？」



「最低っ…だったら、どうして付き合ったの！？」



言葉の選び方は違えど、昨日ゆめにも同じようなこと言われたよな。



「俺の口からべらべら話すより、西内から聞いた方が納得するだろ。直接聞いてくれる？」



廊下を進もうとすると、行く先を阻まれた。



「桜庭くん、もしかして好きな子ができたんじゃないの？それって、西内さんへの裏切りだよ」



いや、違うし。



けどこいつらに説明したところで、納得するとは思えない。



「そーいうんじゃない。マジで邪魔なんだけど」



西内ともっかい話した方がいいにしても、こいつらは相手にするだけ無駄だよな。



「はっきり聞かせてくれるまで、ここは通さないから」



めっ…面倒くせぇ。


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