【完】恋のおまじないNo.1
「桃ちゃんのライバルが減るおまじないをしたの。効果があったんだね」



「ふーん」



またおまじないの話かよ。



思ったけど口に出さずにいたのに、ゆめが珍しく空気を読んだ。



「カズマは、こういうの嫌いだよね。ごめん、もう言わない」



昨日言いすぎたから、気にしてんのか。



さすがに俺も、あんな言い方はなかったと反省してる。



けど、なかなか口に出して謝ることもできずにいると、ゆめが寂しそうに笑った。



「西内さんとのことは、なんとかするね。もう一度おまじないを…ああっ、言っちゃダメなんだった」



「もう、いーよ。お前ってほんっとバカだよな」



「そうだけど。はっきり言わないで…」



唇を尖らせて、いじけてるし。



けど、そんなとこもかわいいなって思ってる時点で、俺も相当なバカ。



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