【完】恋のおまじないNo.1
「いるよね?」




前にまわってきて、ジロリとにらまれる。




「いない…」




「いないって顔じゃないよね。桜庭くんなら誰とでも付き合えるのに。どうして告白しないの?」




そう言われても。




言えるわけねーじゃん。




黙っていると、不服そうに唇を尖らせる。




「もうっ!黙ってるし、なに考えてるかわかんないよ。桜庭くんのこといいって思ってたけど、全然だね。

西内さんが振られたことになってるけど、本当は愛想が尽きちゃったのかぁ。モテなくて当然だね」




「…………」




別に、俺はなに言われてもいいんだけどさ。




やっぱ目の前で言われるとちょっと気分が悪い。




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