【完】恋のおまじないNo.1
「なにか言ってよ」



「海野の言う通りかもな。愛想尽かされた」



「ふぅーん、そうなんだ」



自分で言ってきたくせに、この答えにも納得してない風だ。



「じゃ、行くわ」



伝えるべきことは、伝えたはず。



海野を残して屋上を出た。



そういえば、桃ちゃん大丈夫か?



クラスまで様子見に行ってみるか。



桃ちゃんとゆめは、同じクラスだ。



昨日のあの出来事以来、ゆめと会ってない。



顔を合わせたら、やっぱ気まずいな。



いや、俺が堂々としてないと。



なにもなかったように振る舞うのが、一番かもな。



気を引き締めて、ゆめのクラスへと向かう。



< 198 / 272 >

この作品をシェア

pagetop