【完】恋のおまじないＮｏ．１

おまじないだけじゃ成功率０だからな、ゆめの名誉のためにも、ここは少し協力してやるか。



「で。依頼者が紫藤と付き合いたいって？」



「ううん。すっごく謙虚な子で、まずは話すきっかけが欲しいって」



「普通に話しかければ？」



「カズマ～、そうじゃないの！友達でもないし、話しかけられないよ。好きな相手だから、なおさら」



そんなもん？



過去を思い返すと、知らない女から声をかけられたことは何度もある。




「ふーん。大人しい子？」




「そうなの。あたしに依頼するときも、真っ赤になって、かわいかったの。絶対に成功させたいな～」



なのに相手がまずくね？




あの紫藤だぞ。



爽やかで、人当たりが良く目立ちたがり屋。



どちらかといえばチャラい部類に入るヤツ。