【完】恋のおまじないNo.1
廊下に顔を出すと、そこにはひとりの男の子が立っていた。



まさかあたしの投げた紙飛行機が当たっちゃった?



そう思ったけど、違うみたい。



「ツイてねーな。やっと試合に出れると思ったのに、またケガかよ…あー痛ぇ」



足を引きずりながら、こっちへ歩いてくる。



それは…まさかの紫藤くんだった。



固まっていると、教室を見渡せる距離まで来たところで紫藤くんが立ち止まった。



「確か…1組の宇佐美だよな。こんなとこでなにやってんの?」



わわっ、あたし確実に不審者だよね!?



や、やばいっ。



なんて答えよう…。



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