【完】恋のおまじないNo.1
机の中を探ると、箱が入っていた。



そして手渡す。



「サンキュ。ちょっとこっちおいで」



「へ?」



紫藤くんがあたしを手招きする。



「チョコ、食う?今日もらったんだけどさ、ひとりでこんな食えねーし」



箱を開けると、中には両端をねじってある、小さなキラキラのキャンディみたいな物がたくさん入っている。



「わー、いいの?」



チョコ、大好き。



手を出そうとして、躊躇した。



「これってー…女の子からもらったの?」



「そーだけど、それがなにか?」



「もらえないよ!プレゼントでしょ?」



「大丈夫だって。ひとつぐらい」



これはきっと、紫藤くんを好きな子が心をこめてプレゼントしたものだろうから。



あたしが食べるわけには、いかない。



「そんなの、ダメダメ!女の子の気持ち考えたら、食べれないよ…」



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