【完】恋のおまじないNo.1
「気持ち?え、どんなの」



「それはー…紫藤くんのことが好きで、気持ちを自分に向かせたいから…とか」



「ははっ、こんなチョコで俺の気持ちは動きませんけど」



そっ、そっかぁ…そうだよね。



やっぱ、おまじないしかないかぁ。



そうだ、カズマに頼むでもないかも。



自分で聞いてみよう。



「紫藤くんって…好きな子、いるの?」



「俺?んー…今はいない」



今はいない…そうなんだ。



「かっ、彼女とか。欲しいなって思ったりする!?」



「思うよ」



やったぁ!



桃ちゃん、頑張れば彼女になれちゃうかも。



「最近ケガばっかでサッカーにも集中できねーし、こうやって女の子と話してる方が楽しい」



「ケガ…?」



そういえば、さっきそんなこと言いながら歩いてたような。



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