【完】恋のおまじないNo.1
「大丈夫なの?」



「ひねった。だから部活中断して、今から帰るとこなんだ。チョコもらったの思い出して、取りに来たとこ」



「そうなんだ…」



痛そうだよね、ほんとかわいそう。



「宇佐美は?好きなやつとかいねーの?」



「へっ、あたし?」



人の恋を応援するばっかりで、自分のことは二の次。



好きな人…か。



「いないなぁー」



「そーなんだ。珍しいね、女子って好きな男が必ずいるのかと思った」



必ず…そうなのかな?



確かに、あたしの周りの子はみんなそうかなぁ。



「うん、そーかも。いるかもしれない」



へへっと笑うと、紫藤くんもフッと笑った。



「前から思ってたけどー…宇佐美ってかわいいよな。俺と付き合わない?」



…え。



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