【完】恋のおまじないNo.1
「アンハッピーなおまじないはしたくないから、カズマと西内さんの相性と、先輩と西内さんの相性をうらなったの。先輩の誕生日を知りたかったから、さっきここまで来てもらったんだ」




「別に空き教室でふたりっきりでしなくてもよかったんじゃね?」




「お昼休みに偶然先輩と会ってね、誕生日聞いたりしてたら、他の人がジロジロ見るから…変に誤解されたら嫌だって、先輩の方から言いだしたの」




なるほどな、周りのヤツらって結構見てるもんな。




「ごめんね、こんなこと…。カズマは西内さんと付き合ってるのに。そうだ、一緒に帰れるおまじないだよね。これがいいよ」




イスから立ち上がったゆめが、俺の前に立つ。




そして俺の目をじっと見つめる。




なっ…んだよ。




「こうやって、西内さんの目を見つめて。ハッピーよハートの数ほど舞い降りよって3回唱えるの。心の中でいいよ」




3回…それ、すげぇ長くないか?




見つめてる時点で、意味あり気だよな。




もし本当に西内と一緒に帰りたいとしても…とてもじゃないけど、できそうにない。




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