野崎兄弟のThousand Leaves(あかねいろ Thousand Leaves!番外編)
ウサギみたい。

神夢くんの目、まっか。

あんなに下くちびる噛んじゃって、痛くないのかな。


神夢くんのママが、長い髪をたらーんとして泣いている。



「そんなことをする子だとは、本当に…本当にワタシ…思ってもみなくて…」


細い。

なんだか倒れそう。


神夢くんは、ごめんなさいしない。

目に力をむって入れて、床を見つめてる。


久々に会ったパパが口を開いた。

「神夢くんは、穂積と友だちになる気はないの?」

「お友だち…お友だちになれるよね?なれるよね、神夢!?」

「穂積は、お…おんなとばっか遊んでるんだよ!」


えええええ…?


「おんなとしか遊ばないんだ!」

「そんなことないよ!神夢くんとも咲太郎くんともサッカーしてるじゃないか!」

「そんなのちょっとずつじゃん!」

「ボクはサッカーほんとはキライなんだよ!木登りとか鉄棒とか、そういうのがいいの!」

「ボクは高いところになんか登りたくないっ!ゆびケガしたらどうするわけ!?」

「ケガしないように登ればいいじゃないか!」


いきおいよく、ドアが開いてプリングルスみたいな人が入って来た。

「遅くなりまして。このたびはすみませーん!ワタクシ、こういう者です」


名刺を配り始めた。


神夢くんのパパ…?
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