野崎兄弟のThousand Leaves(あかねいろ Thousand Leaves!番外編)
「神夢!謝ったか、ちゃんと………と、と、と、と、と……」


神夢くんのパパが、ボクのに顔を近づけてきた。

なんだ。若いと思ったら、服がハデなだけだ。



「うっわー。逸材ハッケンですよ、これ!」


この人、やだ。

キモチワルイ。


「うちの事務所、入らない?それとも、もうどっか入っちゃってる!?」

「…いえ」


指をパチンと鳴らした。


「ぜったい売れるよ!君いいよお!」

「お父様、お座りください」

「イエッサー!」


キモチワルイ!

なにこの人!?


その時にね、神夢くんの顔が目に入ったんだ。

目を大きく見開いて、顔を真っ青にして、泣きそうになってたんだ。

「しんじられない」ってショックうけてた。


かわいそうにって思ちゃった。

敵なのにね。


あとでパパに言ったよ。

「ボクのパパがフツーで良かった」

「ええ?」

「パパは、いいパパだ。まったく」
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