野崎兄弟のThousand Leaves(あかねいろ Thousand Leaves!番外編)
おもいっきり風邪ひいちゃった。
寒い…
身体中がムサアアアアてして、
ノドがビンビコビンビコ痛んで、
セキがゲヘンゲヘン出て、
眠れなくって…
だ、だれがだずげて
「ほずみ」
だれ…
あ、ママだ。
ママがいる。
もうダメだ。
ボク、もう天国にいっちゃったんだ。
まだ、わかいのに…うう
おきのどくさま…
「穂積!」
はれ?
「穂積ぃ…ごめんねぇ遅くなってごめんねぇ…!」
ホンモノ?
「ボク、いきてますか?」
「生きてるよぉぉぉ」
お祖母ちゃんが入ってきた。
「ああ、もうやんなっちゃう。一日中、女の子たちから電話よ。学校にいる間はかけてくるんじゃありませんて、何回言ったかしら!」
「穂積ぃぃ…やっぱりモテるのねぇ」
「音楽家になれなくても、食べてはいけるわね」
体を起こしてもらって、水分を取った。
「八雲と千隼は…?」
かすれちゃって、変な声…
「退院したよ。もう大丈夫だって」
「じゃあ、もう帰らないとね…」
ママの目がうるうるした。
「ダイジョウブだよ…」
ママがボクを抱きしめた。
「ダイジョウブだよ。お祖父ちゃんもお祖母ちゃんもいるし、」
ママもいるし、パパもいる。
お兄ちゃんも弟もいる。
ボクの先に、ボクの後に、みんなみんな、いる。
優斗を許そう。
メンドウだけど。
ボクに起こったことも許そう。
イヤだけど。
アイツらは、なにも持ってない。
ボクから何もうばえなかった。
ただのビンボー人なんだ。
「ママのこと、愛してるよ」
「うわあーん!連れて帰りたいよぅ!」
「食いっぱぐれがないわね。それが一番大事よね」
寒い…
身体中がムサアアアアてして、
ノドがビンビコビンビコ痛んで、
セキがゲヘンゲヘン出て、
眠れなくって…
だ、だれがだずげて
「ほずみ」
だれ…
あ、ママだ。
ママがいる。
もうダメだ。
ボク、もう天国にいっちゃったんだ。
まだ、わかいのに…うう
おきのどくさま…
「穂積!」
はれ?
「穂積ぃ…ごめんねぇ遅くなってごめんねぇ…!」
ホンモノ?
「ボク、いきてますか?」
「生きてるよぉぉぉ」
お祖母ちゃんが入ってきた。
「ああ、もうやんなっちゃう。一日中、女の子たちから電話よ。学校にいる間はかけてくるんじゃありませんて、何回言ったかしら!」
「穂積ぃぃ…やっぱりモテるのねぇ」
「音楽家になれなくても、食べてはいけるわね」
体を起こしてもらって、水分を取った。
「八雲と千隼は…?」
かすれちゃって、変な声…
「退院したよ。もう大丈夫だって」
「じゃあ、もう帰らないとね…」
ママの目がうるうるした。
「ダイジョウブだよ…」
ママがボクを抱きしめた。
「ダイジョウブだよ。お祖父ちゃんもお祖母ちゃんもいるし、」
ママもいるし、パパもいる。
お兄ちゃんも弟もいる。
ボクの先に、ボクの後に、みんなみんな、いる。
優斗を許そう。
メンドウだけど。
ボクに起こったことも許そう。
イヤだけど。
アイツらは、なにも持ってない。
ボクから何もうばえなかった。
ただのビンボー人なんだ。
「ママのこと、愛してるよ」
「うわあーん!連れて帰りたいよぅ!」
「食いっぱぐれがないわね。それが一番大事よね」