野崎兄弟のThousand Leaves(あかねいろ Thousand Leaves!番外編)
「ピンクになったぁ」
「あんでぇ?ネェ、あんでなのぉ?」
弟たちの驚いた声が聞こえる。
「優斗、市江さんに会ったらハーブティのお礼言っておいて」
「うーっす」
母ちゃん、あんま体調良くなさそう。
もうすぐ産まれっからな~。
「どんな子が産まれてくるとウレシい?」
「どんな子でもいいよ。元気なら。アナタたちの妹なんだから、面白い子なんじゃなーい?」
なんか、障害があるかもしんねーとか言ってたな。
まぁ人数多いし、なんとかなんだろ。
「行ってきまーす」
「行ってらっしゃーい」
ブレイクの車に乗り込んだ。
息子のケイが、助手席にいる。
「うぃーっす」
「ユート、これ見た?」
雑誌をほうり投げてくる。
「おお、すっげー!ジョッシュ、もうこんなの載っちゃってんの!?」
「バーカ、ビジュアルが良いだけじゃんよ。ムカつくなぁ」
「いや、こないだのリッピング見た?マジすっげーよ!」
「ハデなだけだろぉ…動くな動くな!落ち着かねーなぁ」
運転席からブレイクが言った。
「ユート、寝不足?」
げ、バレた。
「寝不足ダメ。今、ネナサイ」
「また地元の仲間とつるんでんの?」
ケイがムカついた顔をする。
不登校で友達が少ないから、イヤみたい。
俺とタメだけど、高校も受験しなかった。
いいよなぁ…
「シッ。シャベルのヤメル。ネナサイ」
どっちにしたって、じっとしてるとすぐ眠く…ぐうううう
「はやっ!」
ぐうううううううう…